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📘事業継続力強化計画の考察と支援について

「会社を守れるのか?」
その心配と向き合う勇気を生むのは、知識と準備だけ。
“作って終わり”ではなく、動けるBCPへ。
その一歩を、私たちが助けます。
── みのる防災

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はじめまして。このページでは「防災ってなにからはじめるの?」
この疑問・お悩みを持つ方にお応えします。
【情報提供者】
防災士・BCP・リスクマネジメントの研究発信者
運営管理者 みのる防災総合事務所 代表 森 実成

事業継続力強化計画の申請方法
申請先・必要書類・流れを整理
事業継続力強化計画について調べていると、
「どこに申請するのか」
「紙で出すのか、電子申請なのか」
「必要書類は何か」
「どのくらい時間がかかるのか」
「申請前に何を準備すればいいのか」
という疑問が出てきます。
事業継続力強化計画は、中小企業が自然災害、感染症、停電、取引先の停止などに備えるための国の認定制度です。
ただし、申請そのものは、単に用紙を埋めればよいというものではありません。
自社の災害リスク、重要業務、初動対応、復旧方法、平時の訓練や見直しまで整理したうえで、電子申請システムから申請する流れになります。
この記事では、事業継続力強化計画の申請方法について、申請先、必要書類、申請の流れ、注意点をわかりやすく整理します。
事業継続力強化計画の申請先はどこか
事業継続力強化計画の申請は、現在、原則として電子申請で行います。
中小企業庁の案内では、単独型、連携型ともに、事業継続力強化計画「電子申請システム」から申請することとされています。
申請先のイメージとしては、
中小企業庁の制度
↓
事業継続力強化計画 電子申請システム
↓
所在地を管轄する経済産業局等で審査
という流れです。
そのため、会社が直接、紙の申請書を近くの役所に持ち込むというよりも、電子申請システムにログインし、必要事項を入力して申請する形になります。
申請にはGビズIDが必要
電子申請システムを利用するには、GビズIDアカウントが必要です。
事業継続力強化計画の電子申請システムでは、GビズIDアカウントでログインして申請を行います。電子申請システムの案内では、gBizIDプライムまたはgBizIDメンバーが必要とされています。
特に初めて申請する会社は、まずGビズIDの準備から始める必要があります。
注意したいのは、GビズIDの取得には一定の時間がかかることです。電子申請システムの案内では、アカウント取得に原則2週間程度かかるとされています。
補助金の申請時期に合わせて、あわてて事業継続力強化計画を申請しようとしても、GビズIDの取得が間に合わない可能性があります。
そのため、事業継続力強化計画を検討している会社は、計画作成より先に、GビズIDの有無を確認しておくことが大切です。
事業継続力強化計画の申請に必要なもの
事業継続力強化計画の申請では、電子申請システムに直接入力していきます。
中小企業庁の案内では、単独型の申請は電子申請システムに直接入力する必要があるとされています。また、下書き用フォーマットとして、Word形式の申請補助ツールも用意されています。
申請前に準備しておきたいものは、主に次のとおりです。
- GビズID
- 事業継続力強化計画の下書き
- 自社の基本情報
- ハザードマップなどの災害リスク情報
- 重要業務の整理
- 人員、設備、資金、情報などの経営資源の整理
- 安否確認や連絡体制
- 初動対応、復旧対応の内容
- 訓練、教育、見直しの計画
- 参考となるBCPや防災計画がある場合はその資料
中小機構の申請様式案内でも、電子申請にあたっては、申請書の下書きや、BCP等の参考書類がある場合はその書類を用意するとされています。
ここで重要なのは、申請書をいきなり画面に入力し始めないことです。
最初に下書きを作り、自社の実態と災害リスクを整理してから、電子申請システムに入力した方がスムーズです。
申請の基本的な流れ
事業継続力強化計画の申請は、おおまかに次の流れで進めます。
1. 自社が対象になるか確認する
まず、自社が事業継続力強化計画の対象になるか確認します。
この制度は、中小企業等が対象です。
会社だけでなく、個人事業主でも対象になり得ますが、業種、規模、法人形態などによって確認が必要です。
まずは、中小企業庁の制度ページや手引きを確認し、自社が対象に含まれるかを見ておきます。
2. GビズIDを準備する
次に、電子申請に必要なGビズIDを準備します。
すでに補助金申請などでGビズIDを持っている会社は、そのアカウントを確認します。
持っていない場合は、早めに取得手続きを進めます。
GビズIDの取得に時間がかかる場合があるため、ここを後回しにすると申請全体が遅れます。
3. 手引きと記載例を確認する
次に、中小企業庁や中小機構が公表している手引き、記載例、操作マニュアルを確認します。
中小企業庁は、計画策定の手順やポイント、記載例について「事業継続力強化計画策定の手引き」を確認するよう案内しています。
ここを読まずに自己流で書き始めると、制度が求めている内容とずれることがあります。
特に、災害リスクと対策がつながっているか、平時の取り組みまで書けているかは重要です。
4. 自社のリスクを整理する
次に、自社に関係する災害リスクを整理します。
たとえば、
- 地震
- 津波
- 洪水
- 土砂災害
- 台風
- 高潮
- 停電
- 通信障害
- 感染症
- 取引先の被災
などです。
ここで大切なのは、一般論で「地震や台風が怖い」と書くだけで終わらせないことです。
会社所在地、店舗、工場、倉庫、従業員の通勤範囲、取引先、物流ルートなどを見ながら、自社にとって現実的なリスクを考えます。
ハザードマップを確認し、自社の場所が浸水想定区域、土砂災害警戒区域、津波浸水想定区域などに入っていないか確認しておくことも重要です。
5. 重要業務を決める
次に、災害時にも優先して続ける業務を決めます。
事業継続力強化計画では、すべての業務を同時に再開するのではなく、優先すべき業務を整理することが大切です。
たとえば、
- 顧客対応
- 受注管理
- 出荷業務
- 現場対応
- 介護サービスの継続
- 重要設備の復旧
- 資金繰り対応
- 取引先との連絡
などです。
「何を最優先で守るのか」が曖昧なままだと、計画が単なる防災メモになってしまいます。
6. ヒト・モノ・カネ・情報の対策を整理する
次に、重要業務を続けるために必要な経営資源を整理します。
よく使われる考え方が、
ヒト
モノ
カネ
情報
です。
たとえば、ヒトであれば、従業員の安否確認、出勤可否、代替要員、責任者不在時の対応を考えます。
モノであれば、建物、設備、車両、在庫、備蓄品、代替拠点などを考えます。
カネであれば、運転資金、借入、保険、補助金、取引先への支払い、給与支払いなどを確認します。
情報であれば、顧客情報、受発注データ、会計データ、クラウド、バックアップ、通信手段などを整理します。
事業継続力強化計画は、防災用品リストではありません。
災害が起きたとき、会社をどう動かすかを整理する計画です。
7. 平時の訓練・教育・見直しを決める
計画は、作って終わりではありません。
災害時に動かすためには、平時からの訓練、教育、見直しが必要です。
たとえば、
- 年1回、安否確認訓練をする
- 停電時の初動対応を確認する
- 連絡網を半年に1回更新する
- ハザードマップを定期的に確認する
- 新入社員に災害時のルールを説明する
- 机上訓練を行い、計画を見直す
といった内容です。
ここが抜けると、認定を受けても実際には動かない計画になりやすいです。
電子申請システムで申請する
下書きができたら、事業継続力強化計画の電子申請システムにログインし、申請内容を入力します。
電子申請システムは、事業継続力強化計画の申請・届出をするためのシステムです。申請にあたっては、システム内のマニュアルを確認するよう案内されています。
入力後、内容を確認して申請します。
申請後は、審査が行われ、必要に応じて修正や確認が入る場合があります。
中小機構の案内では、申請から認定までの標準処理期間は約45日とされています。
そのため、補助金申請や取引先への説明などで認定を使いたい場合は、余裕を持って申請することが大切です。
申請時に注意したいポイント
事業継続力強化計画の申請で注意したいのは、形式だけを整えないことです。
特に、次のような内容は注意が必要です。
ハザードマップを確認せずに書く
災害リスクを書くときに、ハザードマップを確認せず、一般論だけで書いてしまうと、自社の実態と合わない計画になります。
たとえば、会社が浸水想定区域にあるのに水害対策が薄い、土砂災害警戒区域の近くにあるのに土砂災害に触れていない、といった状態です。
地震・水害・感染症を並べるだけで終わる
「地震、水害、感染症に備える」と書くだけでは不十分です。
それぞれのリスクに対して、
何が止まるのか
誰が対応するのか
どの業務を優先するのか
どのように復旧するのか
までつなげる必要があります。
社長が全部対応する計画にする
中小企業では、どうしても社長に情報や判断が集中しがちです。
しかし、災害時に社長と連絡が取れない場合もあります。
そのため、責任者、副責任者、代行者、連絡ルートを整理しておくことが大切です。
訓練・見直しを書かない
計画は、申請して終わりではありません。
認定後も、訓練、教育、見直しを行い、実際に使える状態にしておく必要があります。
「作ったけれど誰も知らない計画」では、災害時に役に立ちません。
変更申請が必要になる場合もある
認定後に、会社の状況が大きく変わることもあります。
たとえば、
- 事業所を移転した
- 工場や店舗を増やした
- 重要業務が変わった
- 連携先が変わった
- 代表者や体制が変わった
- 計画内容を大きく変更した
といった場合です。
中小企業庁の申請方法ページでは、新規申請用だけでなく、変更申請用の操作マニュアルも案内されています。
認定後も、会社の実態と計画が大きくずれていないか、定期的に確認しておきましょう。
申請前チェックリスト
最後に、申請前に確認したい項目を整理します。
- GビズIDは準備できているか
- 自社が制度の対象になるか確認したか
- 最新の手引き、記載例、操作マニュアルを確認したか
- ハザードマップを確認したか
- 自社の災害リスクを具体的に整理したか
- 重要業務を決めたか
- ヒト・モノ・カネ・情報の対策を整理したか
- 安否確認、連絡体制を決めたか
- 初動対応と復旧対応がつながっているか
- 訓練、教育、見直しの計画を書いたか
- 補助金などで使う場合、認定までの期間に余裕があるか
このチェックリストを確認してから申請すると、入力作業がかなり進めやすくなります。
まとめ
事業継続力強化計画の申請は、原則として電子申請システムから行います。
申請にはGビズIDが必要であり、取得に時間がかかる場合があります。
また、申請書は電子申請システムに直接入力しますが、いきなり入力するのではなく、事前に下書きを作成し、自社のリスク、重要業務、経営資源、初動対応、訓練・見直しまで整理しておくことが大切です。
事業継続力強化計画は、認定を取ることだけが目的ではありません。
本来の目的は、災害や感染症などが起きたときに、会社を守り、従業員を守り、事業を続ける力を高めることです。
申請方法を理解したうえで、自社の実態に合った計画づくりを進めていきましょう。
出典・参考リンク
- 中小企業庁|事業継続力強化計画
- 中小企業庁|事業継続力強化計画の申請方法等について
- 事業継続力強化計画 電子申請システム
- 中小機構|事業継続力強化計画の申請様式について
備えは愛だ!

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