防災ブログ・「みのるの備え日記」香川県から未来への不安・家族を守る設計図―BCPとFCP

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実体験でわかった防災リュックの盲点|寒さ・電源・分散備蓄は想像以上に重要 防災グッズは、実際に使うと見え方が変わる 2026.7.18更新

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実体験でわかった防災リュックの盲点|寒さ・電源・分散備蓄は想像以上に重要

防災グッズは、実際に使うと見え方が変わる

こんにちは。

防災士の「みのる」です。

今回は、私自身のキャンプ、低山登山、バイク移動、車での移動などの経験から、防災リュックや防災備蓄について考えます。

防災用品は、商品説明や中身リストを見ているだけでは、本当に使えるかどうかが分かりません。

ライトは実際に暗闇で使えるのか。

アルミブランケットだけで寒さをしのげるのか。

モバイルバッテリーは何日持つのか。

水や食料を、限られた部屋のどこへ置くのか。

車やバイクへ分けておくことに意味はあるのか。

こうした問題は、実際に道具を使ったり、屋外で夜を過ごしたりすることで、初めて見えてきます。

この記事は、当ブログで進めている「避難行動から考える防災リュック研究」の実体験編です。

防災リュック全体の設計はこちらで整理しています。

防災リュックの作り方|避難タイプ別に中身を自作する方法【バージョン2026】
https://kagawabousaiminoru.com/entry/emergency-kit

避難フェーズから装備を分ける原案はこちらです。

防災グッズ・防災リュックは避難フェーズで考える
https://kagawabousaiminoru.com/entry/bousai-goods-list_1


先に結論|防災用品の価値は「持っていること」では決まらない

防災用品で重要なのは、商品を購入したかどうかではありません。

実際に使ったことがあるか。

必要なときに取り出せるか。

自分の体力で運べるか。

今の住まいに保管できるか。

電池や燃料を管理できるか。

災害時の状況に合わせて使い分けられるか。

ここまで考えて、初めて「使える備え」になります。

私がキャンプ経験から強く感じたのは、次の4点です。

寒さ対策は、薄いアルミシートだけでは不十分な場合がある。

スマートフォンの電源は、1日でも切れると不安が急激に大きくなる。

集合住宅では、備蓄量だけでなく保管場所の設計が必要になる。

使い慣れたキャンプ道具は、防災専用品より実際に動かしやすいことがある。

順番に説明します。


寒さは、想像以上に体力を奪う

アルミブランケット1枚で本当に大丈夫なのか

防災セットには、銀色のアルミブランケットが入っていることがあります。

軽く、薄く、コンパクトで、体から放出される熱を逃がしにくくするため、持ち出し装備としては非常に便利です。

しかし、実際の屋外で寒さを経験すると、

アルミブランケットが1枚あれば、寒い夜を快適に過ごせる

というほど単純ではないことが分かります。

春先のキャンプで気温が下がった夜、私はエマージェンシー用のビビィ型装備を試したことがあります。

使用したのは、寝袋のように体を包むタイプのエスケープヴィヴィです。

一般的な薄いアルミブランケットと比べると、体全体を包みやすく、風を受けにくいことで、保温の違いを実感しました。

ただし、ビビィ型用品も、通常の寝袋とまったく同じものではありません。

地面からの冷え。

風。

衣類の濡れ。

外気温。

使用時間。

こうした条件によって、寒さの感じ方は変わります。

つまり、寒さ対策は一つの用品だけに頼るのではなく、

  • 体を包むもの
  • 地面からの冷えを遮るもの
  • 雨や風を防ぐもの
  • 乾いた衣類
  • 帽子や手袋
  • 温かい飲食物

を組み合わせて考える必要があります。


寒さ対策は「持って逃げるもの」と「避難生活用」に分ける

36時間防災リュックへ、大きな寝袋や厚い毛布を入れると、重量と容量が増えます。

そのため、持って逃げる装備には、

  • レインウェア
  • 薄手の防寒着
  • アルミブランケット
  • 帽子
  • 手袋
  • タオル
  • 必要に応じて軽量ビビィ

などを入れます。

一方、自宅や車、避難生活用の備えには、

  • 寝袋
  • 毛布
  • マット
  • 厚手の防寒着
  • 断熱材
  • 着替え

などを分散しておきます。

つまり、

防寒用品も、すべて防災リュックへ入れる必要はありません。

持って逃げる軽量装備と、避難先で使う生活装備を分けます。

36時間防災リュックの重さと中身はこちらです。

36時間防災リュックの作り方|5kgを目標に本当に逃げられる中身を設計
https://kagawabousaiminoru.com/entry/one-day-survivall


スマートフォンの電源切れは、想像以上に不安になる

スマートフォンは情報・連絡・地図を兼ねている

現在の災害対応では、スマートフォンが多くの役割を担っています。

家族との連絡。

安否確認。

避難情報の確認。

ハザードマップ。

現在地の確認。

避難所までの経路。

ニュースや気象情報。

ライト。

メモや記録。

これらが、一つの端末に集約されています。

そのため、スマートフォンの電池が切れると、単に電話が使えなくなるだけではありません。

情報、連絡、地図、記録手段を同時に失う可能性があります。

私はキャンプや長時間の外出を通して、1日から2日程度でも、充電手段がない状態は想像以上に不安になると感じました。


モバイルバッテリーは「何個持つか」より運用が重要

以前は、モバイルバッテリーを複数準備し、車やバイクにも分散していました。

ただし、現在は、

  • 高温になる場所へ長時間放置しない
  • 定期的に充電状態を確認する
  • 膨張や異常発熱がないか確認する
  • 自分のスマートフォンに合うケーブルを入れる
  • 古くなった製品を使い続けない

といった管理も重要だと考えています。

特に夏の車内は高温になるため、モバイルバッテリーを一年中載せたままにする運用は避け、必要なときに持ち込む、または製品の保管条件に合った場所へ置く必要があります。

防災リュックには、小型で確実に充電されたモバイルバッテリー。

自宅には、別の予備電源。

車には、必要時に持ち込む電源や、車両専用の装備。

というように、役割を分けるほうが現実的です。


電源は一つの方法に依存しない

災害時の電源を、モバイルバッテリー一つだけに依存すると、その製品が使えなくなったときに困ります。

そこで、

  • 小型モバイルバッテリー
  • 予備のモバイルバッテリー
  • 乾電池式ライト
  • 車両からの充電
  • ポータブル電源
  • ソーラーパネル
  • 紙に残した連絡先や避難情報

などを組み合わせます。

ソーラー充電は便利ですが、天候、日照時間、パネルの大きさによって充電量が変わります。

小さなソーラーパネルだけで、日常と同じようにスマートフォンを使い続けられるとは限りません。

まず消費電力を抑える。

次に充電済みの電源を使う。

その後の補助手段としてソーラーを使う。

という順番が現実的です。

通信や電源が失われる状況はこちらで整理しています。

災害時のデジタル孤立を防ぐ
https://kagawabousaiminoru.com/entry/tuusinkoritu

ブラックアウト発生
https://kagawabousaiminoru.com/entry/blackout


集合住宅では「備蓄量」より先に保管場所で困る

水や食料を大量に置けるとは限らない

私は集合住宅に住んでいます。

家庭備蓄では、

「水や食料を1週間分備えましょう」

と言われます。

しかし、部屋数が少ない住宅では、水、食料、トイレ用品、カセットコンロ、寝具、電源などを一か所へ保管することは簡単ではありません。

また、備蓄をすべて同じ場所へ置くと、

その部屋に入れない。

家具が倒れて取り出せない。

浸水する。

火災が発生する。

という場合に、まとめて使えなくなる可能性があります。

そこで私は、備蓄を分散して考えるようになりました。


私が考えている分散備蓄

自宅

自宅で生活を続けるための備蓄です。

  • 飲料水
  • 食料
  • 災害用トイレ
  • カセットコンロ
  • カセットボンベ
  • ライト
  • 衛生用品
  • 最低限の防寒用品

まず3日分を作り、その後、可能な範囲で1週間分へ増やします。

36時間防災リュック

危険な場所から移動するための軽量装備です。

  • 移動中の水
  • 行動食
  • ライト
  • モバイルバッテリー
  • 携帯トイレ
  • 雨具
  • 防寒用品

車両用

車で移動中に災害が起きた場合や、車中で一時待避する場合の用品です。

  • 食料
  • 携帯トイレ
  • ブランケット
  • 雨具
  • 軍手
  • タオル
  • ライト

ただし、食品、電池、電子機器は、車内温度や製品の保管条件を確認します。

バイク・普段使うバッグ

軽量性を優先します。

  • 飲料水
  • 小型ライト
  • ホイッスル
  • 携帯トイレ
  • 行動食
  • 雨具
  • モバイルバッテリー
  • 常備薬

このように、

一つの防災リュックへ全量を集めるのではなく、生活場所と移動手段へ分散する

という設計にしています。

3日間の生活資源を分散する方法はこちらです。

3日間防災セットの作り方|72時間を乗り切る水・食料・トイレ・電源の備え
https://kagawabousaiminoru.com/entry/three-day-survivall

家庭の水備蓄についてはこちらです。

100L生存戦略|家庭の水備蓄を考える
https://kagawabousaiminoru.com/entry/100Lmizu


キャンプ道具は、防災用品として使えるのか

使い慣れていることが最大の強み

キャンプ用品には、防災時にも役立つものが多くあります。

  • 小型バーナー
  • ランタン
  • 寝袋
  • マット
  • 折りたたみ椅子
  • コンパクトテーブル
  • タープ
  • 調理用品
  • ファーストエイド用品
  • 水を運ぶ容器

しかし、キャンプ用品の最大の強みは、機能の多さだけではありません。

普段から使い慣れていること

です。

カセットコンロを持っていても、使ったことがなければ、災害時に安全に点火できないかもしれません。

ランタンを持っていても、充電方法や電池の種類が分からなければ使えません。

寝袋を持っていても、寒さに対応できる温度帯を知らなければ、期待した保温力を得られません。

キャンプ経験が防災に活きるのは、道具を持っているからではなく、

組み立て方。

火の扱い。

寒さへの対応。

限られた水での生活。

電源の管理。

荷物の軽量化。

を実際に経験しているからです。


キャンプと災害は同じではない

ただし、キャンプ道具があるから災害時も大丈夫とは限りません。

キャンプは、

自分で日程を選べる。

天候を確認できる。

危険なら中止できる。

忘れ物があれば買い足せる。

車で帰れる。

という条件があります。

災害時は、

自宅が壊れている。

余震が続いている。

道路が通れない。

燃料を補充できない。

避難所では火を使えない。

周囲に多くの人がいる。

という状況になる可能性があります。

そのため、キャンプ道具を防災へ流用する場合も、

避難所で使えるか。

屋内で使って安全か。

燃料を保管できるか。

持って逃げられるか。

家族も使えるか。

を確認する必要があります。

キャンプ用品を防災へ転用するのではなく、災害時の条件に合わせて再配置する

という考え方が必要です。


防災専用品より、普段使うものが役立つ場合もある

防災用品は、非常時にしか使わないものばかりではありません。

普段使っているものを、防災にも使えるようにしておく方法があります。

たとえば、

  • 普段使うモバイルバッテリー
  • 日常的に飲む水
  • 普段食べる缶詰やレトルト食品
  • キャンプで使うランタン
  • 登山で使うレインウェア
  • 日常の常備薬
  • 普段使うリュック

などです。

この方法には、

使い方を忘れにくい。

劣化に気づきやすい。

定期的に入れ替えられる。

無駄な購入が減る。

という利点があります。

食料についても、保存期間だけで選ぶのではなく、実際に食べられるかが重要です。

保存食と防災食の違いは“時間”じゃない
https://kagawabousaiminoru.com/entry/bousaisyoku2

非常食・保存食・防災食の違い
https://kagawabousaiminoru.com/entry/bousaisyoku


実体験から分かった5つの盲点

1.寒さは、薄いシート1枚では解決しない

地面、風、濡れ、衣類まで含めて考える必要があります。

2.電源は容量だけでは判断できない

充電状態、ケーブル、保管場所、使用頻度の管理が必要です。

3.備蓄は量より先に置き場所で困る

集合住宅では、収納と分散の設計が必要です。

4.車やバイクへの分散には保管条件がある

高温、低温、振動、盗難、浸水なども考えます。

5.持っていることと、使えることは違う

一度も使ったことのない防災用品は、災害時にも使えるとは限りません。


実際に試しておきたいこと

防災用品を購入したら、次の確認をしてください。

防災リュックを背負って15分歩く。

アルミブランケットを一度広げる。

寝袋やマットを実際に使う。

非常食を食べる。

携帯トイレを便器へ取り付ける。

ライトだけで夜を過ごしてみる。

モバイルバッテリーでスマートフォンを充電する。

カセットコンロでお湯を沸かす。

自宅の備蓄を取り出せるか確認する。

家族が用品の場所と使い方を知っているか確認する。

この確認によって、

重すぎる。

寒い。

使いにくい。

量が足りない。

保管場所へ入れない。

ケーブルが合わない。

という問題を、災害が起きる前に見つけられます。


私の防災装備も、完成しているわけではない

この記事で紹介した方法は、私自身が現時点で行っている備えです。

しかし、これが全員にとっての正解ではありません。

家族構成が違う。

住居が違う。

車を持っていない。

持病がある。

ペットがいる。

津波や土砂災害の危険がある。

避難所までの距離が違う。

こうした条件によって、必要な備えは変わります。

また、私自身の備えも、

装備を使う。

問題に気づく。

配置を変える。

古い用品を交換する。

生活環境に合わせて減らす、増やす。

という見直しを続けています。

防災リュックは、買って完成する商品ではありません。

生活の変化に合わせて更新する装備です。


まとめ|使い慣れた道具を、避難行動に合わせて配置する

キャンプ経験から防災を考えると、防災用品の本当の課題が見えてきます。

寒さは、アルミブランケット1枚では不十分な場合がある。

スマートフォンの電源は、1日切れるだけでも不安が大きい。

集合住宅では、備蓄量だけでなく保管場所が問題になる。

車やバイクへの分散には、保管条件を考える必要がある。

キャンプ用品は役立つが、災害時の条件に合わせて使い方を変えなければならない。

大切なのは、

防災用品をたくさん持つことではありません。

自分の生活のどこで、いつ、誰が、何のために使うのかを決めることです。

寝室には、災害直後に動くための0分の備え。

普段のバッグには、防災ポーチ。

玄関には、逃げるための36時間防災リュック。

自宅には、生活を続けるための3日間から1週間分の備蓄。

移動手段には、その環境に適した分散備蓄。

このように、避難行動と生活に合わせて配置します。

防災リュックは、中身リストではありません。

実際に使い、失敗し、見直しながら作るものです。

防災リュック全体のまとめはこちらです。

防災リュックの作り方|避難タイプ別に中身を自作する方法【バージョン2026】
https://kagawabousaiminoru.com/entry/emergency-kit

防災用品全体の記事はこちらです。

防災グッズ研究所
https://kagawabousaiminoru.com/entry/Carefullyselected

防災グッズ・備蓄・備えのカテゴリー総まとめ
https://kagawabousaiminoru.com/entry/category-disaster-goods

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